2015年11月06日
「言葉を失った証し人」より (キリスト信仰)
タンテ・コーリーは子供の頃、ハールレムで奉仕し、非常に愛されていたひとりの牧師について語りました。
彼女はその頃を回想して、自分がとても小さかったに違いないと言いました。その牧師が家庭を訪問した際、彼のひざにはい上がっていたからです。彼が町を去って新しい教会に行くことになったと告げた日、彼女は泣きました。
その牧師は慰めて 「コーリー、上を見なさい。人は上を見ているが、動物は下を見ています」と語りました。
この著作は、教会の本棚よりお借りしたものです。主人公のコーリー・テン・ブームはオランダ人で、第二次大戦中、ドイツの強制収容所で生死の境で生き抜いた人です。人を燃やす煙突の煙を眺め、自分の順番を待っていたそうです。戦後は、世界中に知られた伝道者として生きられました。
彼女が、その境遇において希望を捨てず生きられたのは、信仰でした。そして、そういう所で生きる時、大切なことはたった一つしかなかった。それは、主イエスの福音を伝える事だったといいます。
自分の後半の人生をどうしたら明るく、希望をもって楽しくそして、幸福に最後を迎えられるのだろうかと考えてしまうのですが、結局のところ苦しかろうが、楽しかろうが、この牧師が小さかったコーリーに言った言葉が、救いになるような気がします。

